狩人話譚

□ ボクとワカ旦那さん[4] □

ボクと悪い人【1】

 ワカ旦那さんに買い出しを頼まれたボクは、バルバレの雑貨屋巡りをしていた。メモに並んだライトボウガンの弾の調合素材を買い終えて、見落としが無いか確認しながらテントを目指す。
 その時、どこかでボクの名前が呼ぶ声が聞こえた。きょろきょろと辺りを見回すと、よく知るハンターとオトモアイルーを見つけた。

「グリフィスさん、リエンも」
「ナコ君。こっちに来て」

 ジンオウガ亜種の素材を用いた黒い鎧に包まれたグリフィスさんと、真っ赤なギルドネコ防具を身につけているリエンだ。ボクを手招きして誘うので、近づいて尋ねる。

「どうしたんですニャ」
「ナコ君一人なの?ワカはどこに……?」
「ワカ旦那さんはエイドさんたちと狩りに出ていますニャ。氷海に向かったばかりだからちょっとの間お留守ですニャ」

 今回はエイドさん、ハビエルさん、トラフズクさん、そしてワカ旦那さんの四名で狩りに向かっている。なのでボクを含むオトモアイルーは全員留守番だ。今回はモンニャン隊を結成せず、それぞれ好きなように過ごしていいとテッカに言われたため、ボクはワカ旦那さんの買い出しを手伝っていた。
 ボクの説明を聞いたグリフィスさんは頷いて納得してくれた。だけど周りをちらりと見ると控えめな声でボクを誘い出す。

「……話があるんだけど、ここじゃ言いにくいから移動しよう」
「わ、わかりましたニャ」

 とても深刻そうな顔をしてそう言うので、一体ボクに何を告げるつもりなのかとドキドキしてしまう。それを感じ取ったのかリエンが大丈夫ニャ、とボクの手を引いた。

 細い道を通って連れて来られたのは人通りの少ない外れ。遺跡平原で見かける石の壁に囲まれた天井の無い部屋のようなこじんまりとした場所だった。手頃な大きさの石に腰掛けたグリフィスさんはボクらにも座るように命じる。二人でグリフィスさんを挟むように座り、グリフィスさんは静かな風が吹き抜ける青空を見上げた。

「ちょっと前に、ヒナさんのお墓参りに行ってきたの」
「グリフィスさんがどうしてヒナさんのお墓参りに行ったんですニャ?」
「最期を看取ったから、かな。あとは私の勝手な思いこみだけど、他人とは思えなくて……。」
「どういう意味ですニャ?」
「私が見た最後のヒナさんは、倒れて動けない仲間を助けてと必死に叫んでいた。自分もブラキディオスとの戦いで傷も負っていて暑さでフラフラだったのに、先に仲間を助けて欲しいって。その瞳がどこか生き急いでいる気がしたわ。……かつてあの古龍を追いかけていた私みたいに」
「…………。」

 リエンはグリフィスさんを慰めるように、無言でそっと身を寄せた。そんなリエンの背を撫でながら、グリフィスさんは視線を地面に戻す。表情は固く、何かを思い詰めているように見えた。

「墓地に入ったら、見かけない男がヒナさんのお墓の前に立っていたわ……。ヒナさんの知り合いかと思って声をかけたんだけど、とんでもない男だった。あの男、あの時の狩りと深い関わりがあったの」
「関わり、ですニャ? ヒナさんはグラビモス亜種に襲われたはずですニャ」
「あのヘラヘラした男……【アンナ】に聞かされたわ。グラビモス亜種乱入の本当の原因、それは……【密猟者】よ」

 アンナさん……過去にグリフィスさんやワカ旦那さんを助けたギルドナイトの男の人だ。ミラボレアスとの戦いの際にもボクらを手助けしてくれた人が、どうしてあの狩りのことまで知っているのだろう。
 いや、そちらは構わない。アンナさんはギルドナイト、それも立場の強い人だからハンターの動向を把握することくらい許されているから。問題はグリフィスさんが告げた悲劇の元凶。密猟者なんて物騒な言葉を聞いて驚いて声も出ないボクに気付いたグリフィスさんは目を伏せる。

「グラビモス亜種の出現情報を知っていながらギルドに通告せず狩猟環境を【安定】と偽造して、ブラキディオスだけの討伐依頼をギルドに出した。そしてブラキディオスを相手にしてもらっている間にグラビモス亜種の密猟に挑んだみたいだったけど……取り逃がしてしまって、ヒナさんたちのところに現れた。あの男は、その密猟者たちを裏で動かしていたのよ」
「それじゃ……それじゃ、ヒナさんは、その人たちのせいで……っ」
「……間接的には、そうなってしまうわね」

 お墓の前にしゃがみ込んで、ぼんやりとした目でヒナさんのお墓を見つめていたワカ旦那さんの寂しそうな横顔を思い出す。あの悲しい光景をつくりだした原因が、人の手によるものだったなんて。怒りと驚愕で手がぶるぶると震えだした。

「ゆっ……許せないですニャ! ワカ旦那さんはヒナさんを失ってとても悲しい思いをしたのに! 密猟はハンターとして絶対にやっちゃいけないことだし、一体何者なんですニャ!?」
「落ち着いて、ナコ君。私も許せなかったけど、あの男は【ナバケ村】のことを知りたがっていたの」

 突然ナバケ村の名前を出されて思考が停止する。ボクとワカ旦那さん、ミサさんたちごく一部の人しか知らない村のことを、知りたがっている……?
 沸騰していた頭の中がぴしゃりと水をかけられたように冷めていく。怒りに任せて鼻息を荒くしてる場合じゃない。冷静になった目でグリフィスさんに目線を向けると、おどおどしながらリエンがグリフィスさんの影に隠れた。ボクが怒ったから驚かせてしまったのかもしれない。

「密猟を企てるような男がどうしてワカの故郷に興味を示しているのかは私にはわからないわ。ただ、その過程でワカと接触するんじゃないかと思って……。」

 グリフィスさんはナバケ村の歴史を知らない。密猟者と、密猟者を処罰できなかったギルドナイトが辺境に逃げ落ちてつくったという過去を。密猟者を率いるような悪い人なら、密猟の歴史を持つナバケ村から何かを知ろうとしているのかもしれない。
 その人がもしワカ旦那さんに接触して、たった今聞いたこの悲劇の裏側を知ってしまったら……ワカ旦那さんはきっとボク以上に傷つく。もちろんその人に何をされるのかもわからない。元々誰にも知られてはいけないことなのだから。

「ワカに直接伝えるわけにはいかないから、ナコ君だけと話をする機会を伺っていたの。一番ワカの傍にいるナコ君に、その男に警戒してもらうように話したくて……。」
「グリフィスさん、その人の名前は聞いたんですニャ?」
「【トールマン】。密猟者を影で操る死神のような男よ」



 【トールマン】、要注意人物の名前。
 ハビエルさんより若い三十代ぐらいの、ちっとも嬉しくないけどワカ旦那さんと同じハチミツ色の目の人。ハンターではないのか鎧などではなく黒い服を着ていて、髪の毛も黒いから全体的に真っ黒の出で立ちだとか。そして顔つきはとても悪そう……、と特徴をまとめるだけで極悪人のようだ。
 この人はナバケ村のことを知りたがっている。ギルドなら知っているかもしれないけれど、密猟者なのだから立ち入ることすら叶わないに違いない。
 ワカ旦那さんもヒナさんも、そんな過去がある村に生まれただけで悪いことは何もしていないし、密猟者なんかじゃない。村の成り立ちや風習を知っているだけ。
 ワカ旦那さんがナバケ村のことを打ち明けたのはごく一部の人だけだし、全員信頼できる人たちだ。あの悲劇の元凶の男をワカ旦那さんに会わせる必要なんて無い。ボクがワカ旦那さんを守らなくちゃ。

 グリフィスさんと別れてテントに戻り、買った道具の仕分けをしているとテントの外に小さい影が見えた。背丈と特徴的な帽子の形で訪問者はすぐに判断できた。直後に予想通りの声が聞こえてくる。

「モーナコ、入っていいニャ?」
「リエンですニャ? どうぞですニャ」

 ニャ、と短い返事をしてリエンが青と黒のツートンカラーの足をテント内に踏み入れた。先ほどと同じくギルドネコ防具を身につけたままだ。

「ご主人様がこれから遺跡平原にケチャワチャの狩猟に向かうニャ。良かったらモーナコにも手伝ってほしいニャ」
「遺跡平原なら近いし、ワカ旦那さんの戻りにも間に合いますニャ。ボクでよければ手伝いますニャ」
「ありがとうニャ、モーナコ。ご主人様、モーナコと話をした後にいきなり依頼を受けだしたから来てくれると助かるニャ。ちょっとピリピリしてるし」
「わかりましたニャ、準備をするからちょっと待ってほしいニャ」

 ボクに警告を発してくれたグリフィスさんも、目の前で息を引き取ったヒナさんのことを思い返したのだろう。その男を捕らえたくても証拠が無いからどうにもできなかったと話していたので、苛立ちだけが残ったのかもしれない。
 もしアンナさんが事前に密猟の裏側を教えていなかったら、グリフィスさんはトールマンという男にワカ旦那さんのことを伝えてしまった可能性だってある。そう、アンナさんが……。

(あれ、どうしてアンナさんは密猟者のことを知っているのに取り締まらないんですニャ? ギルドナイトのお仕事のはずなのに)

 ふと胸にわいた疑問。密猟者を処罰するのがギルドナイトの役目なのに、まるで事情を知っているのにあえて見逃しているみたいだ。

(アンナさんはギルドナイトの中でも上の立場の人らしいですニャ。だからそんな手を抜くことなんて……きっと、どこかで間違いが起こっているんですニャ)

 思い直してティガネコ防具をアイテムボックスから取り出す。鎧を身に付け兜を被り、ガララネコプーンギを背負って最後に回復笛を通した紐を肩にかければ準備完了だ。
 リエンと共にグリフィスさんのテントに向かうと、入り口でグリフィスさんが立っていた。ボクを見て目を丸くしたところを見るとリエンはボクを連れてくることを言わなかったみたいだ。だけどボクを連れ出した理由をなんとなく察したのか、グリフィスさんはリエンを咎めることもなく行くよ、と出発を促した。



 穏やかな風が吹く遺跡平原のベースキャンプに着き、ケチャワチャを捜しに駆け出す。両手が鉤爪のようになっているケチャワチャはその爪を草の天井に引っかけてぶらぶらと遊ぶのが好きだ。原生林にも住んでいたから見たことがある。グリフィスさんもそれを知っているのか足が二重床のあるエリアに向かっていたので、ボクとリエンもグリフィスさんの後を追いかけた。

 目的の場所に着くと、同胞であるメラルーが低く身構えてフーフーと奥にいる何かに威嚇をしていた。メラルーの目線を追っていけば天井にぶら下がっているケチャワチャを見つけた。

「ナコ君はこのメラルーたちを避難させて。リエン、行くよ」
「了解ニャ、ご主人様」

 タン、と軽い音でケチャワチャに駆け寄るグリフィスさんを見送るとボクはメラルーたちに逃げるように伝える。ケチャワチャは滑空してあちこちを飛び回るし、グリフィスさんの太刀のリーチも長い。戦いに巻き込まれないように配慮してくれたグリフィスさんの優しさに感謝した。
 メラルーたちが避難したことを確認してグリフィスさんと合流すると、既にケチャワチャの右爪が砕けていた。ほんの少しの時間しか経っていないことを考えると、グリフィスさんの腕前はやっぱりすごい。これがポッケ村を救った【英雄】の実力なんだと思い知らされる。
 ケチャワチャが怒って顔を隠すように耳を覆う。更にけたたましい咆哮を放つと長い腕を伸ばして襲ってきた。その攻撃をグリフィスさんがサイドステップで避けると、ケチャワチャの背後からリエンがギルドネコカリバーで突き刺す。麻痺毒を塗っているレイピアによってケチャワチャの体が動かなくなり、好機と見たグリフィスさんが愛刀、【獄刀リュウコツ】を握り直した。

「リエン、ナコ君、離れて!」

 炎のような赤い光をまとった太刀で連続で斬りかかる。太刀の大技【気刃斬り】が完全に入った。カチン、と音を立てて太刀を鞘に納めると同時にケチャワチャの体がどうと音を立てて崩れ落ちる。

「あっという間ですニャ。さすがグリフィスさんですニャ」

 ポッケ村ではG級ハンターだったのだから相応の実力を持っているのは当然なのだけど、ここまであっさりと狩られるとボクが来た意味はあったのかと困惑してしまう。ふう、と一息つくとグリフィスさんはボクらに向き直った。

「依頼は完了ね。ギルドに報告をして帰ろう」

 ベースキャンプに戻ろうとくるりと踵を返して歩き出すグリフィスさんだったけど、突然立ち止まる。空気がぴんと張りつめた。ボクもその気配を感じ取る。

「……まだ私に相手をしてほしいモンスターがいるみたいね」

 獄刀リュウコツに手をかけ、振り向くと同時に抜刀する。ボクとリエンも倣って背後を見ると、そこには大きな虫が宙を飛んでいた。遺跡平原ではよく見る中型の甲虫種モンスターだ。

「アルセルタス……呼んでもない乱入者だわ」
「……? ご主人様、あのモンスターどこか変ですニャ」

 リエンの言う通り、大きな角を天に向けて生やした【徹甲虫アルセルタス】はボクらに気付いていないのかゆったりと空中を漂っている。距離もそう離れてはいないし、ボクらを見つけないわけがないのに。

「隣のエリアに行くわよ……。」
「グリフィスさん、何かわかったんですニャ?」
「アルセルタスは呼ばれているのよ。“あの”モンスターのフェロモンに」

 フェロモン。そう聞いてボクもようやく合点がついた。ワカ旦那さんと一緒に何度か相手をしたことがある、あのモンスターがすぐ近くにいる。アルセルタスはボクらを無視して上空を飛んで行ってしまったので、武器をしまうとボクらもアルセルタスを追いかけた。



 川の河口、広い平野のエリアに入るとアルセルタスの傍に本当の乱入者を見つけた。【重甲虫ゲネル・セルタス】が大きな体を支える四本の太い足で平野を歩いている。ゲネル・セルタスはアルセルタスの奥さんらしいけれど、同じ仲間のモンスターにしてはとても大きい。
 ジャギィ、ジャギィノスとは比べものにならない体格差で、アルセルタスを尻尾から出すフェロモンで呼び寄せて一緒に戦うのが一番の特徴だ。雌雄のコンビネーションはパワーもスピードもあって、ボクもワカ旦那さんもよく振り回されてしまう。

「こんな大きなモンスターに暴れられたらたまらないわね、ここで討伐させてもらうわ!」

 抜刀してグリフィスさんがゲネル・セルタスの大きな足を狙い、ボクとリエンはアルセルタスに攻撃を仕掛け、二体が合体しないように分散するように立ち回る。

「アルセルタスの頭部で地面を抉りながらの突進が最も脅威ニャ、だから合体させないようにボクらでアルセルタスを妨害して弱らせるニャ」
「了解ですニャ!」

 ブーメランのように武器を投げ続けていると、背後ではグリフィスさんの攻撃によってゲネル・セルタスの足がガクンと崩れ落ちた。それに反応したアルセルタスが力強く羽を動かして突進を仕掛け、ボクらを吹き飛ばす。
 グリフィスさんが動けなくなったゲネル・セルタスにダメージを与えていったけれど、まだ体力に余裕があるのか立ち上がって怒っているような鳴き声を出す。そしてブシュンと音を立てて茶色い煙をまき散らした。

「ご主人様!」

 回避が少しだけ遅れてしまったグリフィスさんが煙に巻き込まれる。げほげほと咳をするその周りからは強烈な臭いが漂っていた。ゲネル・セルタスの出した煙のように見えるそれはアルセルタスをおびき寄せるフェロモンだけど、ボクらにとっては酷い悪臭だ。
 フェロモンによってアルセルタスが吸い寄せられるようにゲネルセルタスの平たい頭の上に乗る。合体の阻止に失敗してしまった。だけど、まずはそれより先にやらなくてはならないことがある。

「モーナコ、消臭笛をお願いニャ」
「了解ですニャ!」

 リエンに言われる前に手が反射的に腰につけている笛へ伸びていた。回復笛を吹く時よりくわえる口の力を強め、高めの音を鳴らす。そうすれば回復笛は悪臭を吹き飛ばす消臭笛に効果が切り替わるとだいぶ前に教わっていたけれど、最近はご無沙汰だった。
 原生林でワカ旦那さんと狩りをしていた頃はババコンガの悪臭攻撃によく使っていたな、と思い出しながら高めの音が遺跡平原に響き渡り、グリフィスさんにまとわりついていた悪臭が消え去る。

「ありがとう、ナコ君。反撃開始よ!」

 ボクにお礼を言いながら再び抜刀したグリフィスさんだったけど、足下の何かに気が付いて少し下がった。グリフィスさんが怖じ気付いたと思ったのか、疑問を抱かずにゲネル・セルタスはガシンガシンと大きな音を立ててグリフィスさんに近づく。だけど、突然その四つ足の動きが止まった。地面から放たれた電流の網に縛られている。

「ナイスフォロー、リエン!」
「サポートはお任せニャ」

 ボクが消臭笛を吹いている間にリエンがゲネル・セルタスの目の前にシビレ罠を仕掛けていたらしい。ゲネル・セルタスは動けなくなったけれど、頭上にいるアルセルタスは罠の電流を受けていないようだ。ということは、アルセルタスは自由に動けるので攻撃に集中することができない。そこでリエンが武器を横に寝せてボクを呼んだ。

「モーナコ、ボクの武器に乗って跳ぶニャ」
「ニャ……!? あの時リエンが見せたやつですニャ?」
「モーナコもできるニャ、ご主人様がゲネル・セルタスに攻撃をしている間に急ぐニャ!」

 モンニャン隊でリエンはボクが頭上に掲げた武器に足をかけて高く跳び上がる攻撃を見せた。イビルジョーとの狩りで見たハビエルさんとトラフズクさんの連携攻撃を思い出す。強く踏んで、体を伸ばして……。

「ゥニャニャー!」

 助走をつけて走り、ギルドネコカリバーを掲げるリエンの頭上に向かって跳ぶ。トラフズクさんの跳ぶ姿を思い出しながら武器をぐんと強く踏んで、バネのように跳び上がった。
 ゲネル・セルタスの頭上で長い爪を構えていたアルセルタスをとらえた。グリフィスさんに気を取られていたのかこちらに気が付いていないので、隙だらけの頭に思いっきりガララネコプーンギを叩きつける。すると目眩を起こしたアルセルタスがよろよろとゲネル・セルタスの上でふらつき、そのまま落ちてしまった。

「やあっ!」

 その間にグリフィスさんの連続攻撃が決まると、ゲネル・セルタスは危機を悟ったのか後退を始める。逃げるようだけど、グリフィスさんは追いかけずにボクらを制止した。

「……帰りましょう」
「討伐しないんですニャ?」
「気が変わったの……。」
「??」

 グリフィスさんの発言が引っかかるけれど、今の主はグリフィスさんなのでボクは素直に従うことにした。ケチャワチャ討伐の依頼は果たしているのだから、見逃しても問題は無いだろうし。
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